梅干しの作り方 みかんのん流

今年は桜もつつじもグリーンピースも、いつもより早いなあ、と思っていたら、梅雨入りも当地では史上2番目の早さだそうな。

きっと梅も早いだろうと思って、夫の実家の梅畑(ほとんど放ったらかし)を見に行ってみたらこの通り。

すでに梅雨の雨に2、3度当たって、実は黄色みを帯びています。もう梅肉エキスには少し遅いようです。

(梅肉エキスとは、青梅をおろしてしぼった汁を煮詰めて作る一種の家庭薬です。真っ青な青梅でないと、汁がしっかり出ないそうです。)

例年ならこの時期まだ青いんですけどね。

視察のつもりで行った梅畑ですが、けっこう実っていたので、手前の1本の梅だけ収穫してきました。何と3.6キロもありました。

今年はサボろうかな、と思っていた梅干し作りですが、やっぱりやることにします。

準備

かめを使う

きれいに洗ったかめを用意します。塩分20%で作る梅干しなら、かめは洗って乾かせば大丈夫ですが、心配なら焼酎でふくといいと思います。かめの場合、熱湯消毒はできないことも多いようです。

容器について

いわゆる梅干し用のかめがベスト。

ほうろうは傷のないものを使ってください。

ガラスびんも使えると思いますが、使ったことがないので何とも言えません。光が当たらない方が良いかもしれないですね。でも梅はあとで日に干すので、そこはどうでもいいのかな?いや、重しがしにくいのかな?広口びんなら重しもしやすそうですね。

プラスチック製は、使うなら漬物用と表示のある、酸や塩分に強いものにしてください。個人的にはあまりおすすめはしません。使ったことはないのですが、微量に何か溶け出すのではないかというのが私の憶測です。においがつくこともありそうな気がします。最低でも漬物用(食品用)にしてくださいね。ポリ袋を中に敷き込む場合も、漬物用ポリ袋で。

塩の用意

用意した梅の重さをはかり、20%の塩を用意します。

重さは、梅を持って体重計に乗って、あとで自分の体重を差し引くと測れます。このぐらいの量をはかれるはかりは、普通の家にはないと思いますので、体重計で引き算するのが簡単かと思います。

おすすめの塩

塩は海の塩をおすすめします。

海水を天日や釜で煮詰めて作った塩です。

微量ミネラル分のバランスが良いので、おいしくて身体に良いです。

お値段はしますが、梅酢も使うのでむだにはなりません。

うちでは「五島の手塩」を使っています。

梅の20%の塩

梅の20%の塩を使うと失敗しません。衛生にそこまで気をつかわなくてもまずカビませんし、万が一カビても取りのぞきさえすれば大丈夫なので気が楽です。

そして何より常温で何年でも保存できます。

海の塩を使えば、20%の塩で作っても塩からいだけの梅干しにはなりません。

塩分の多さが心配な方は、出来上がった梅干しを少しだけ使うようにするのが良いかと思います。

梅をひとつずつ

へたを取る

なり口についている小さなへたを竹ぐしで取りのぞきます。

ただ、売っている梅干しを見ると、ついたままのほうが多いんですよね。

必ずしも取らなくてもいいのかもしれません。

私はいつもの習慣で取りますが、めんどくさくはありますね。

梅の選別

このとき、柔らかかったり傷みがあったりする梅は取りのぞきます。

傷がかたまって硬くなった感じのものや、薄黒い斑点のものも、その部分があまり多くなくて乾いた感じであれば入れてしまいます。自家用であれば問題ないと思います。

洗う

アク抜き?

それから洗います。私は水(浄水器を使っています)で2回くらい洗ってから、1〜2時間程度アク抜きとして水につけ、その後もう2回ほど洗います。

黄色い梅だったら、アク抜きは要らないという説もあります。やらない人もいるみたい。長時間水につけるのはしない方がいいみたいです。茶色く変色することがあります。

焼酎洗い?

さらに、焼酎で洗うという人もいます。アルコール消毒といった感じでしょう。

今時の梅は大気汚染で相当汚れている、実際洗ったら灰色の液体になった、という話も聞いたことがあり、さすがに心配になって一度焼酎で洗ってみましたが、うちの梅ではそんなことはありませんでした。

なので、私はここは省略します。

20%より少ない塩分で作るならば、やった方が良いと思います。

水を切る

水からあげて水を切ります。竹のざるなど、金気のないものを使うのが良いでしょう。

このあとふきんやキッチンペーパーでふくと書いてあるものも多いのですが、これも20%の塩なら、滴りがおさまって表面が湿っているくらいで大丈夫。

かめにつめる

梅に塩をまぶしながらかめにつめます。ガラスのボウルなどで少しずつまぶしては、かめにつめていきます。塩は最後に1/4くらい残るようにして、一番上に多めにかぶせるように乗せます。

重しについて

そして、梅の2倍程度の重しをのせます。とは言うものの、たぶん梅の量に関わらず、2〜4kgくらいの重しでいいんじゃないかな、と思っています。

だって下の方の梅は、重しプラス上のほうの梅の重さがかかるじゃないですか。

私は重し専用の陶器を買いましたが、代わりになるものがあればそれで良いのではと思います。

安全な(有害物質の出ない)陶器の皿や、ガラス製のパイ皿などを乗せてから重しをすることもあります。

かめのふた

あとは、かめのふたが乗るなら乗せて置いておきます。梅と重しで高さがあってふたができなかったら、紙で覆ってひもでしばり、虫が入らないようにして置いておきます。米袋を切って作ると、大きさといい質感といい、いい感じになります。

梅酢が上がる

このまま2、3日置いておくと、梅酢が上がってきます。上がらなかったらかめをゆすって、下の方の梅酢を全体に回してみてください。梅酢が上がればとりあえずカビの心配はなくなります。

もしもカビが出たら

とはいえ、まれにカビることもあるので、ときどき様子を見てください。カビていたら静かにすくい取れば、散ることもなく取りのぞけます。

白梅酢

梅酢が梅の上まで上がったら、重しを軽くして、梅が梅酢から出ない程度に調節し、あとは赤じその出回る時期までこのまま置いておきます。

時々のぞいてやってくださいね。

白梅酢が必要なら、ここで取っておきます。

私は金属には触れさせたくないので、れんげを使って少しずつすくい取って、びんに入れています。

しょっぱくてすっぱい調味料として使ったり、薄めて夏バテ、熱中症予防に飲んだり、うがい薬にしたり。さっぱりとしたすし酢やおにぎりの手水としても使えます。お腹をこわした時にも効くとか。

いろいろに使えて便利です。

赤じその入れ方はまたの機会に。

お読みいただきありがとうございました。

ではまた。^_^

コメント

  1. みわの旅 より:

    梅干しは作るのが大変そう。と言う印象で中々トライ出来ません。
    紫蘇を洗うのも1枚1枚とかではなかったでしょうか?
    作り方の本を読んでは挫折するの繰り返しです。笑
    手作りの梅干しにとても憧れています。

    • みかんのん みかんのん より:

      確かに、ていねいにやると大変だと思います。上のやり方で、へたは取らない、洗うだけで水につけない(黄色みを帯びているけれどかたい梅が良いと思います。)焼酎洗いもやらない、とにかく塩は海の塩を20%、で作業はかなり楽になると思います。そういう作り方も今まで見たことがあるので、大丈夫だと思います。あまり多いとあとで干す作業なども大変になってくるので、2kgぐらいからやってみてはいかがでしょう?しその葉も、一枚ずつなんて洗ったことないですよ😅色はほんのり付けばいいと割り切って、しその葉を減らすというのも作業が楽になりそうですね。何ならしそを入れない白干しも良いかも😄

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